大岩オスカール 光をめざす旅
兵庫県立近代美術館で河鍋暁斎を観たあとに立ち寄ったコレクション展が最初の出会い。
「ぶらじる丸」と名付けられたその作品は、キラキラしたグリーンの海を渡る船が描かれていて、なぜかその船から目が離せなくなったのでした。
この船はどこを目指しているのだろう?
そんな彼の大規模な展覧会が金沢21世紀美術館で開催されると聞いたら、行かないわけにはいかない。
日ごろはひとり鑑賞が多い私だけど先輩を誘って1泊2日の金沢の旅に行ってきた。
ざっくり好きだなーと思ったポイントを書き出しておく。
1.船
神戸で見た「ぶらじる丸」を眺めていてこの船が目指すところはどこなんだろうな、とずっと考えていた。
今回の展覧会でも、船が描かれた作品がたくさんあって、「ぶらじる丸」と同じように穏やかそうでキラキラした美しい海を渡っている単に船もあれば、夜の闇の中で荒波の中を揺られながら航行する船もあった。
どんな状況の船も、波に流されているのではなく、どこかを目指して進んでいる。その先はそれぞれ個人のゴールというか終着駅とかそういうもののようにも見えるし、人類の生末のようにも見える。
そして今回の展覧会のタイトルが「光をめざす旅」。
船が光を目指しているなんて単純なことではないのだけれど、今度は「光」って何だろうと考えることになった。
2.光
タイトルにもある「光」。
どの作品にも、ふわふわした光の塊とか、星の輝きとか、日差しとか、何らかの光が感じられる。
さっきの船のお話にもつながるけれど、「光をめざす」、私の光って何だろうとふと考えされられる瞬間がたくさんあった。
3.多様性
・・・というとベタな感じだけれど。
彼は日系ブラジル人で今はアメリカを拠点にしているらしいので、いろんな民族や習慣や文化がまぜこぜになった背景を持っているのだと思うのだけれど、きっと、だからこそ、国とか文化とか言語とか習慣とかの境界みたいなのも意識することが多いのかなと思ったり。
お肉屋さんの作品がそれをすごく感じさせられた。
ちょうどあいトリで観た永田さんのTranslation Zone のような感覚がある。私みたいな超ドメスティックな人間には感じられないような、いろんな文化が混ざるその境目みたいなものがそこにはあって、それは完全には取り除くことはできないけれど、いろんなものが混ざる境界線のあいまいなところと明瞭なところの境目(意味不明だな・・)を感じるような作品があった。
ちょっと何言ってるかわからない文章だしほかの人の参考になるような文章ではないけれど、備忘録ということで。
写真は後日整理出来たら載せるかも。
あと、今回の旅で驚いたのが金沢の食の豊かさ!
お寿司屋和食は当然だけど、地元の食材を使ったフレンチが最高に素晴らしくて感激した。
お値段もリーズナブルだしまた是非訪問したいなとおもったのでそちらも備忘録として載せとく。