京都国立博物館 「京博寄託の名宝」
いやこれすごかった。
何がすごいって、ものすごい量の国宝重文たちが、たったの520円で鑑賞できるのだ。
私は国立国際美術館の友の会会員なので団体割引扱いで410円。
窓口のお姉さんの「410円です~」という言葉に「はいはい、410円ね・・・え?410円??と思わず聞き返してしまった。
ということでしょっぱなから驚きつつ会場内へ。
会場は、「陶磁」「考古」「肖像画」「仏画」「中世絵画」「近世絵画」「彫刻」「中国絵画」「書跡」「染織」「金工」「漆工」にカテゴリー分けされていて、それぞれに簡単な解説がついているのだが、どれもこれもものすごい逸品ばかり。
単体で展覧会の目玉になりそうな作品たちが、そこかしこに展示されていて気が遠くなった。
しかも結構空いていてゆっくり見られるのもよかったなー。
特に気になったものを備忘録的に記載。
<考古>
金銅藤原道長経筒
金銀鍍双鳥宝相華文経箱
藤原道長彰子 親子が経塚に埋めたとされる経筒と経箱
特に、彰子が道長のために納めたといわれる経箱の美しさにため息が出た。
<肖像画>
伝源頼朝像
伝平重盛像
教科書でおなじみの源頼朝の肖像。
近年の研究では頼朝ではないという説が有力らしい。
そんな説の真偽のほどは横に置いておいて、装束の黒がものすごく美しかった。
よく見ると装束の黒にうっすらと文様が描かれていて、直線的なパリっとした装束が繊細な生地で作られているのが伝わるような、そんな感じ。
<中世絵画>
雲龍図 海北友松筆
四季花鳥図 狩野元信筆
雲竜図は、龍の大きさとそのまなざしの強さに圧倒された。
四季花鳥図は、右から左へと四季の花の移ろいと、飛び回り水を浴び木の枝に休む鳥たちの動きが美しくてうっとり。ここだけでもずっと見ていたくなるくらい素敵だった。
そのほかにも、螺鈿と文箱とか、常設の仏像とか、盛沢山すぎて後半はメモを取る気力もないくらいおなか一杯になってしまった。
もっと早く知っていれば、改めて観に行ったのになーと残念に思うくらい良い展覧会だった。
※展示は京博の収蔵品もたくさんあったけれど、リストには寄託品しか掲載されていないそうです。